政治

2009/10/30

民主党をナチス呼ばわりした谷垣自民総裁の下品さ

自民・公明が野党になり、国会で臆面もなく民主党批判を展開しているが、バカバカしい。

民主党はひとことで反論できるからだ。

「こんな日本にしたのは、あなたたちだろ。われわれは、その尻ぬぐいをしてるだけだ」と。

もちろん民主党はそんな身も蓋もないことは言わず、真摯に自民党や公明党の、自分たちの過去の失政を棚に上げた、下らない批判に答弁している。

鳩山党首の所信表明演説の際の、民主党員の拍手について、自民党の谷垣総裁は「まるでヒットラーユーゲントだ」と、信じがたい発言をした。

他国(ドイツ)の過去の悲劇を、与党批判のジョークに使うとは、谷垣禎一の品位のなさがよく分かる。

弟の鳩山邦夫氏も「北朝鮮には国会はないが、あるとしたらこんなんだろう」と、民主党を北朝鮮扱い。

谷垣総裁といい、鳩山邦夫といい、野に下がった自民党には、国民に選ばれた国会議員としての自覚のかけらもない。こんな党には、もう二度と与党を任せられないのではないか。

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2009/10/14

羽田ハブ化発言で、怒りむき出しの森田知事の「品格」

森田千葉県知事も、京成電鉄も、産経新聞も、ぜんぜんダメ。

前原国交相が、羽田空港をハブ化すると発言したことで、森田健作知事は、夜も眠れないほど腹が立ったらしい。

記者会見で怒りをぶちまけるとは、彼を選んだ千葉県民のみなさん、良識が疑われますよ。

前原国交相の会見の前後の発言を、ちゃんと聞きましょう。

成田空港は、長年の地元民の反対運動で、滑走路を増やすことができず、慢性的な容量不足である。

そのため、各国の航空会社が、「成田で離着陸させてくれ!」と求めてきているのに、まったく対応できていない状態だ。

だから、やむを得ず、成田の国際便枠をめいっぱい使ったまま、羽田の国際便離着陸枠を増やしてハブ化しましょう、というのが、前原国交相の発言である。

当たり前すぎるくらいに、当たり前の話じゃないだろうか?

なぜ自民党政権は、こんな単純なことも言い出せなかったんだ、と思うくらい、当たり前の話だ。

それを、森田知事は会見で感情をあらわにして、品格のかけらもないし、京成電鉄は「もうすぐ完成する成田高速鉄道をどうしてくれるんだ」とわめくわ、産経新聞はこの両者に援護射撃をするわで、あきれてモノも言えない。

民主党の国土に関するグランドデザインは、東京一極集中の緩和だ。

高速道路の無料化も、地方の高速道路の通行料が高すぎて、高速はガラガラ、一般道はいつも渋滞、という状況を解消し、実質的に車しか移動手段のない地方の、交通事情を改善するのが主なねらいだ。

よくモノが分かっていない人たちは、高速道路を無料化すると、高速が渋滞して大変だとわめいているが、地方の実情を完全に無視した、無意味な反論だ。

羽田のハブ化も、地方のことを考えた政策である。

地方から海外に旅行する人は、いったん日本国内の空港から、国内便で羽田空港にいき、そこから成田まで移動してから、海外に飛ぶという、どう考えても不合理な不便をしいられている。

その点、韓国の人は、自民党や森田知事よりもはるかに頭がいいので、インチョン空港と、日本国内の地方空港の間に、たくさん直行便を飛ばしている。

そうすることで、日本の地方に住んでいる人は、インチョン空港へ飛べば、そこからそのまま、いろんな国へトランジットできる。

だからインチョン空港は、羽田や成田を差しおいて、ハブ空港として成功しているのだ。

羽田や成田の地位低下は、地元への利益誘導しか考えられず、日本全体のグランドデザインを考える能力のない、森田知事や旧自民党の政治家の方々のせいだ、ということを、ご本人がまったく分かっていらっしゃらない。

残念な人たちだ。

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2009/10/01

亀井金融相の返済猶予制度は完全にナンセンス

亀井静香金融相の返済猶予(モラトリアム)法制化案は、端的にナンセンスだ。

自由主義経済への国家介入になってしまうし、お金の流れを止める政策で景気が浮揚するはずがない。

同じ中小企業の資金繰り対策をやるなら、お金の流れを促す政策でないと。たとえば政府系金融機関が低利の融資を積極的に行うとか。

せっかくの政権交代が、亀井静香氏のような人物のために出鼻をくじかれたのは、とても残念だ。

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2009/09/22

じゃあなぜ八ッ場ダムに反対したの?

地元住民の方々は、八ッ場ダム反対を撤回しない限り、前原国交相と会わないと言っているようだ。

あえて地元住民の方々に質問したい。
ではなぜ反対運動をしてきたのか、と。

ダムができればハコモノで観光客を集められる。
地元住民の方々は、そんな甘言に本気で騙されたのか。

民主党は地元のインフラ整備事業は中止しないと明言している。
地元の方々は、それでもダムが完成すれば、地元経済が活性化するという夢を見ているのか。

まさにこの国家依存体質の国民にして、過去の自民党政権ありだ。

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2009/08/14

木村盛世著『厚生労働省崩壊』(講談社)を読んだ

木村盛世著『厚生労働省崩壊』(講談社)を読んだ。

著者がビデオニュース・ドットコムに出演し、厚労省の新型インフルエンザ対策が、いかにバカげているかを批判していたので、読んでみた。

著者は、現役の厚労省キャリア女性官僚で、シングルマザー。

米国留学からの帰国者で、日本組織の慣習を無視してバリバリ仕事をしたため、「出る杭は打たれる」式に転々と左遷されている。その経緯は、本書を読めばわかる。

パワハラ、セクハラの監督官庁でありながら、パワハラ、セクハラの横行する厚労省。自己保身しか考えない組織。聞きしに勝る腐敗ぶり。

こんな組織に、新型インフルエンザのパンデミック対策が、まともに打てるわけがない。

もっとも、その厚労省が出しているガイドラインにしたがって、「縮退業務」や「在宅勤務」が事業継続のためのパンデミック対策だと、信じ込んでいる民間企業も民間企業だが。

ただ、この種の官僚批判本を読むと、むなしさだけが残る。読めば読むほど、お役所の組織改革など不可能に思えてくるのだ。

というのは、厚労省が今のような「崩壊」した組織であるのは、日本社会を構成する一つの部分だからこそ、である。ある意味、厚労省のような組織は、日本社会の縮図なのだ。

民間企業だって、大なり小なり厚労省的なところがある。つきあい残業だったり、時間のかかる根回しが必要だったり。

筆者の木村盛世氏が、もし米国に残って働き続けていたら、米国社会に何の不満も抱かずに生活できていたか?そんなことはないだろう。いまの米国社会を理想郷だと思う日本人は、おそらく一人もいない。

以前からたびたび書いているが、この国民にして、この政府があり、この官僚たちがいて、こういう社会になっているのだ。

社会を一つの大きなシステムと考えれば、その一部分を取り出していくら批判しても、何の問題の解決にもならない。

例えば、こんな風に問題を立ててみればよい。

厚労省のお役人たちを、どのように動機づければ、組織の保身ではなく、国民の生命の保護を第一に行動するようになるか。

一つの答えは、自己保身ばかり考えているお役人は、辞めさせればいいということかもしれない。しかし、ある人間の動機が「純粋」か「不純」かなど、誰がどうやって判断できるのか。

それこそ、人事評価に新しい種類の恣意性を持ち込むきっかけになり、組織の中に新しい種類の「腐敗」を生み出す結果になりかねない。

たとえば、十年前くらいにはやった「成果主義」は、民間企業で組織改革をおこなう切り札と見られた。

しかし実際には、単にリストラの口実に使われたり、逆に社内の部署間のコミュニケーションを阻害したり、弊害が多かったため、結局、揺りもどしが起こった。

新型インフルエンザが強毒性になったとして、そして、今年の秋から来年にかけて流行したとして、日本で何人死ぬかわからない。

木村盛世氏が被害を最小限に食い止めるために、ある意味、ノブレス・オブリージュという自覚をもっていくら努力しても、日本が日本である限りは、日本人はその報いを自らうけるしかない。

僕は絶望しすぎだろうか?

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2009/08/08

初の裁判員裁判のバカらしいお祭り騒ぎ

初の裁判員裁判で、マスコミ各社の報道は、完全なお笑いだ。

どのテレビニュースも、まるで全く問題がなく、大成功だったかのようなお祭り騒ぎ。

要するに司法記者クラブから除名されたくないマスコミ各社が、司法当局に都合のいい「大本営発表」の情報を垂れ流しているだけ。

僕ら一般市民には、ある裁判員が審議中に「3日では絶対に無理です」と語っていた事実は、かろうじて朝日新聞の隅の方に書かれるだけ。

といか、裁判員に選ばれた人って、他人にそのことを話しちゃいけないんじゃなかったっけ?

その裁判員が、記者会見で記者クラブの大勢の記者たちに素顔をさらしているって、どういうことだ?

都合のいいことしか報道しないマスコミを信用して、「裁判員制度ってけっこう成功してるんじゃん」と思ってる日本国民は多いんだろうなぁ。

でも、そういう意味では、日本人の民度に合った制度なのかもしれない。

この国民にして、このマスコミあり、この司法制度あり。

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2009/08/02

検察からのメッセージ「つかまったら罪を認めろ」

やはり日本は意外に恐ろしい国だ。

映画のモデルにもなった、痴漢えん罪で逮捕、起訴されていた男性の有罪が確定し、先日、ついに刑務所に入ったらしい。

何が恐ろしいかといえば、検察が途中で、この男性の罪を、迷惑防止条例違反から、強制わいせつ罪に変更し、そのため1年6か月の実刑になったことだ。

明らかに検察が自らの権力を利用して、この男性に「仕返し」をし、世の中に「脅し」をかけているとしか思えない。

要するに、検察は「逮捕されたらおとなしく罪を認めなさい。そうすれば軽い罪でゆるしてあげます」と、日本国民全員に、この痴漢えん罪裁判を通して伝えているのだ。

みなさんも、万が一、痴漢でつかまったら、さっさと罪を認めて、5万円くらいの罰金で釈放してもらう方がいいかも。

さもないと、この元部長さんのように、1000万円もの弁護士費用をかけた上に、たかが痴漢で、執行猶予もなく、1年半も刑務所に入れられるはめになる。

正直者がバカを見る。それが検察が望んでいる、日本社会の姿らしい。

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2009/07/16

日本共産党をうっかり忘れた『日経ビジネスオンライン』

先日、ここで「日経ビジネスオンラインの”とんでも”アンケート」という記事を書いた。

都議選での自民党大敗を受けた「日経ビジネスオンライン」のアンケートの中で、次の自民党総裁にふさわしい人物をたずねる質問があり、選択肢が以下のようになっていた。

○舛添要一
○与謝野馨
○石原伸晃
○小池百合子
○その他(議員名を自由記述)

今日「日経ビジネスオンライン」にアンケート結果が出ていて、この質問の結果を見て大笑いした。

まさにこの選択肢の順番に、きれいに回答数が並んでいるのだ。そして、「その他」が突出して多くなっている。

ネットでこんなアンケートをやったって、回答者は上から目に着いた順番に、いい加減にクリックするだけ。ちょっと真剣に答えようという人は「その他」を選ぶ。

そういう、やる前から分かっている結果が出るだけの、まさに”とんでも”アンケートの名にふさわしい質問。

『日経ビジネスオンライン』はこの結果をもって、「国民の多くは次期自民党総裁として舛添要一氏を望んでいる」とでも結論づけるのだろうか。

もしそんな意図は毛頭ないと反論されるなら、初めからこんな質問を入れるべきではないと思う。

ところで、このアンケート結果の最後に「お詫び」として、支持政党と、投票する政党をたずねる質問の選択肢に「日本共産党」を入れ忘れていたので、結果を集計しませんでした、と書いてある。はぁ(←ため息)。

『日経ビジネス』って、こんなにレベルの低い雑誌だっただろうか。新入社員のころ定期購読していた僕は、一体何だったのか。

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2009/07/14

日経ビジネスオンラインの”とんでも”アンケート

「日経ビジネスオンライン」が今回の都議選の民主党大勝をうけて、「【緊急アンケート】自民党が取るべき道は」を実施している

冷やかしに回答しようと思ったが、途中でバカらしくなった。
何なんだ、この選択肢は?(以下そのまま引用する)


Q2.麻生首相は自ら解散すべきだと思いますか。それとも、解散せず退陣すべきだと思いますか。

○自ら解散すべきだと思う
○どちらかと言えば、自ら解散すべきだと思う
○どちらかと言えば、退陣すべきだと思う
○退陣すべきだと思う
○分からない
○その他(自由記述、20字まで)

Q3.Q2で、「退陣すべきだと思う」「どちらかと言えば、退陣すべきだと思う」と答えた方に伺います。次の自民党総裁には、誰がふさわしいと思いますか。

○舛添要一
○与謝野馨
○石原伸晃
○小池百合子
○その他(議員名を自由記述)

なぜ舛添要一氏が最初なのか?これらの名前がいったいどこから出てきたのか?

日経ビジネスオンライン編集部が何を考えているのか、さっぱり分からない。むしろ、読者をバカにしている。舛添要一氏がおすすめの最有力候補だとでも?

Q3のような質問は、明らかに最初から自由記述にすべきだ。

「日経ビジネスオンライン」は、ときどきびっくりするような下らないことをしでかしてくれるので面白い。

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2009/07/11

児童ポルノ「単純所持」禁止のバカさ加減(2)

児童ポルノ「単純所持」禁止のバカさ加減(1)から続く)

2つめの疑問は、「児童ポルノの単純所持」とはどういう意味か?

ここには2つの問題がある。「児童ポルノ」とは何か?それから「単純所持」とは何か?だ。

今回の法律で「児童ポルノ」と「単純所持」がどう定義されているかは、あえて無視する。というのは、もっともゆるい基準と、もっとも厳しい基準を仮定すれば議論できるからだ。

まず「児童ポルノ」についての、もっとも厳しい基準から。

少しでも児童ポルノ的なことを連想させるような書画の「単純所持」をすべて禁止する、というものだ。

この場合、自分の子供が水着姿で遊んでいる写真も規制の対象になる。実の親がその写真を、性的な目で見ていないという保証がないからだ。

他の例でいえば、子供服のカタログで、肌の露出が多めの写真も、規制の対象になる。いや、肌の露出がまったくなくても、規制の対象にすべきだ。

ということで、画像だけでなく、文章も含めて、子供に関するあらゆる表象が規制の対象になる。

逆に、「児童ポルノ」についての、もっともゆるい基準は、かなり定義しづらい。

基準をゆるくしようと思えば、いくらでもゆるくできるので、今回、児童ポルノの「単純所持」を禁止する法律をつくった意味がなくなるからだ。

結果として、児童ポルノの「単純所持」を禁止する法律を作ったからには、何が「児童ポルノ」に当たるかは、できるだけ厳しい基準で定義しないと、法律を作った意味がなくなる。

つまり、「児童ポルノ」の定義が、場当たり的に運用されるのは、法律の施行前から目に見えている。

児童ポルノの単純所持は、性犯罪のような親告罪でもないので、警察が「お前が持っているこれは児童ポルノだ!」と決めつければ、いくらでも恣意的に捜査、逮捕できるからだ。

つぎに、「単純所持」についての、もっとも厳しい基準。

唐突な例だが、田舎の実家の食器棚に「児童ポルノ」があって、親が「これは子供の持ち物です」と言っても、「単純所持」にあたる。

親の言うことよりも、もう少し公的な組織の言うことの方が信用できるとすれば、次のような場合も考えられる。

海外のホスティング会社が、自社のサーバ上に「児童ポルノ」が保存されているのを見つけ、「これは日本の誰々という人物がアップロードしたものだ」と主張したとする。これも「単純所持」にあたる。

そうした通報を受け、警察がその人物を逮捕し、結果、証拠不十分で不起訴や起訴猶予になっても、その人物は一生、「児童ポルノの単純所持者」という白い目で見られることになる。

逆に、「単純所持」について、もっともゆるい基準は、これも定義しづらい。

実際の法案では、民主党が繰り返し取得した場合のみを「単純所持」と主張したのに対し、自民党は、一度に大量取得する場合もあるとして反論したようだ。

「単純所持」の基準をどんどんゆるくしていくと、限りなく「製造・販売目的での所持」に近くなり、今回の法律で「単純所持」を新たに禁止する意味がなくなる。

つまり、「児童ポルノ」の定義だけでなく、「単純所持」の定義についても、できるだけ厳しく定義しないと、「児童ポルノの単純所持」をわざわざ法律で禁止する意味がなくなる。

できるだけ厳しく定義しようとすると、「児童ポルノ」のはっきりした定義も、「単純所持」のはっきりした定義も、事実上不可能となり、結果的に、定義が場当たり的に運用されるのは、法律の施行前から目に見えている。

なぜこういう困難な問題が生じたのか。

それは、法律という公的なものが、個人の嗜好という私的な領域に踏み込もうとすることに、すべての原因がある。

繰り返しになるが、僕は「児童ポルノ」の定義が何であれ、「製造」「販売」を法律で禁止することには意味があると考える。じっさいに子供が経済的な理由から、性的搾取される被害を減らせるからだ。

しかし、「単純所持」を法律で禁止しても、「単純所持」の定義が何であれ、人間の頭の中のイメージまで禁止できないので、実質的な効果がない。

逆に、行政が「児童ポルノ」や「単純所持」の定義を拡大することで、まったくお門違いの逮捕や検挙が起こるおそれがある。

どなたか、なぜユニセフが児童ポルノの「単純所持」を禁止するように世界各国に呼びかけているのか、英語の文献でもかまわないので、根拠となる資料を教えていただけないだろうか?

どう考えても、「製造」「販売」の法的な禁止には実質的な効果があるが、「単純所持」の法的な禁止は、政府による思想信条の制限につながりやすい欠点があるのは明白だ。

思想信条の自由を制限するおそれがあるようなキャンペーンを、ユニセフが大々的に行っているとは考えづらいのだ。

極端な話、「児童ポルノ」と「単純所持」の定義のやりようによっては、本来、ユニセフが禁止したい児童ポルノの単純所持を、一部の国民だけが合法的にできるような制度運用も可能になってしまうのではないか。

もっと極端な話をすれば、国家が「児童ポルノ」の「単純所持」を独占するような制度運用も可能になってしまうのではないか。

ユニセフという組織は、個人の良心は疑うが、国家の良心は無条件に信用するといったような、能天気な組織なのだろうか。

つまり、ユニセフという組織は、個人は何をしでかすか分からないので信用できず、法律で規制すべきだが、国家は法律を適切に作り、適切に運用してくれるので、信用に値するものだと考えるような、能天気な組織なのだろうか。

別に「児童ポルノ」でなくても、タバコでも酒でも麻薬でも、何でもいいのだが、そういったものの「単純所持」を法律で禁止するよう、各国に呼びかけるということは、国家権力が、私的領域へ足を踏み入れる口実を与えることになる。

それは、ユニセフが本来守りたい子供の権利を守ることに、本当につながるのだろうか。逆に国家による、より深刻な搾取に道を開くことになるのではないか。

そんなはずはないと思うので、ぜひ、どなたか、ユニセフが「児童ポルノの単純所持の禁止」を各国に呼び掛けている文書をご存じのかたは、教えていただきたい。

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