三宅花圃『籔の鶯』
■近所の図書館で講談社『豪華版 日本現代文学全集 樋口一葉』収録のテニスン『イノック・アーデン』翻訳と三宅花圃の『籔の鶯』など明治初期の女流文学を読んでいた。三宅花圃は樋口一葉と同じ萩の舎出身だが、残されている写真は一葉と対照的に洋装で『籔の鶯』も西洋風の舞踏会なんぞを物語の舞台としている。当時の女性の社会的地位に関する言及や、上流階級の社交場での言葉づかいから車夫の雑談までが入り混じる言語空間はなかなか面白い。
同じ全集の幸田露伴の巻に樋口一葉論を読んだが、一度しか面会した事のない露伴が一葉は『にごりえ』の主人公お力のような人物だという風評を必死で否定しようと論じているのも面白い。ちなみに露伴が一葉の傑作としてあげているのは日記と『にごりえ』だそうで、やはり一葉の日記が傑作なのは露伴も同意するところらしい。
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